時を経て分かった味

高校卒業して進学してからいくつかやった

アルバイト先でのこと。

記憶では僕の他に数人、同時期に入ったので

そこの部長さんだかが、歓迎会?みたいのをしてくれたんですね。ありがたい話です。

都内だったんだけど、そこの会社の周りは

工場やオフィスしかないところでした。

で歓迎会になった場所が

最寄りの駅とその会社の中間の住宅地の言わば、

“自宅兼食堂”みたいなご飯屋さんでした。

1階がカウンターで2階はお座敷でした。

それで結構な人数だったので2階で行われたんですが、

社員さんやベテランバイトさん達が

こぞって、ここのご飯はみんなうまいから。と

言ってたんですね。

コースメニューだったか単品だったか覚えてはないけど

“五目焼きそば”が登場したんですね。

ここぞとばかりに、みんな”これが本当にうまいんだよ”と言う。

僕も期待して食べると、、、、、

生意気に捉えられるかもだけど

え?これって家で作れるような感じじゃない?と内心思いました、、、

みんな”いい大人の方達”が、美味しそうに頬張る。

でもプロモーションというか

そこのお店の名前が入った箸の入れ物だったり

もちろん店内の雰囲気だったり、そういうのが合わさると

“プロが作った味”なんだよなぁ、と

思ってしまいました。

というのが、学生風情で社会経験も無い若造な

新参者が思うことではないんだけど、それが素直な感想だった。

でも、それからかなり時を経て

“その感覚”が分かりました。

例えばその五目焼きそばなら本格的な”ザ.中華料理!!”的な

のももちろん美味しいのだけど、

自分でも作れそうで作れないような

“家庭的な味”が逆に食べたい、って思うことも

増えました。

それに近いことがあったんです。

そう、ご存知の蕎麦チェーン店の「ゆで太郎」のカレー。

これが家カレーのような感じなんだけど

やっぱりどこか違う、、、

こうゆうのが好きになりました。

ちょっと表現が抽象的過ぎて分かりづらいかも知れませんが、

安心感のある味?とでも言い回し出来るかな。

色々な料理で、”そんな味”に出会うと

前途のバイト先の歓迎会での”五目焼きそば”のことを

思い出してしまいます。笑